解散したラストアイドルやコインロッカーズの売上枚数はどのぐらいだったのか?秋元康系において解散しやすいグループの分析

46シリーズ

※ラストアイドルは「活動終了」という表現のほうが正しいが、事実上活動再開される見込みは限りなく低いので記事タイトルは「解散」とした。

■ラストアイドル作品のCD売上枚数

#発売日作品オリコン初週順位
1stシングル2017/12/20バンドワゴン4万2,638枚4位
2ndシングル2018/4/18君のAchoo!
(シュークリームロケッツ名義)
5万5,672枚2位
3rdシングル2018/8/1好きで好きでしょうがない3万2,115枚8位
4thシングル2018/10/24Everything will be all right
(LaLuce名義)
3万4,844枚4位
5thシングル2018/12/5愛しか武器がない
(2期生名義)
2万3,889枚5位
6thシングル2019/4/17大人サバイバー7万3,277枚1位
7thシングル2019/9/11青春トレイン7万3,374枚3位
8thシングル2020/4/15愛を知る5万1,823枚1位
9thシングル2020/11/4何人(なんびと)も7万6,995枚3位
10thシングル2021/4/28君は何キャラット?5万5,676枚2位
11thシングル2021/12/8Break a leg!5万6,952枚3位
ベストアルバム2022/4/27ラストアルバム6万1,626枚1位

ラストアイドルの活動終了理由は「コロナ禍で思うような活動をすることができない」ということ以上の詳細が明言されていないので推測の域でしかないが、ライブ活動ができなくなったことによる売り上げの減収で資金繰りがショートした可能性が高いだろう。しかし多くのグループは解散せずにコロナ禍をなんとか凌ぎ、活動を継続できたのはなぜか。

雑感として、秋元康系において解散や活動終了に至るグループの傾向としては「テレビ番組」の企画としてマスメディアと共同プロジェクトとして始めたものが多いことがわかる。直近のフジコーズ、私が女優になる日_から生まれたブルーベリーソーダ、そしてラストアイドルもテレビ番組として始まった。

■フジコーズ作品のCD売上枚数

#発売日作品オリコン初週順位
1stシングル2023/12/13ウェーイTOKYO3,244枚13位
2ndシングル2024/10/30キスから始めましょう1万4,845枚5位

■ブルーベリーソーダ作品のCD売上枚数

#発売日作品オリコン初週順位
1stシングル2023/5/3天使が通る2,116枚16位

他にワーナーミュージックが始めたザ・コインロッカーズも解散しているが、このグループは一般的なアイドルグループとは違い当初40人近いメンバーが複数のバンドを結成するというプロジェクト自体が実験的であり、Zeppのワンマンライブチケットの完売という目標が半数にも満たないレベルの売上不振で38人中25人が強制脱退させられて13人組のアイドルバンドに方向転換したりと迷走気味だったところへコロナ禍という追い打ちが来たといったところだ。

  • ラストアイドル(2017年8月13日~2022年5月31日)TWIN PLANET×テレビ朝日
  • ザ・コインロッカーズ(2018年12月23日~2021年12月23日)ワーナーミュージック・ジャパン
  • ブルーベリーソーダ(2022年12月11日~現在は事実上活動していない)田辺エージェンシー×TBS
  • フジコーズ(2023年4月15日~2025年3月30日?)ALWAYS×フジテレビ

ザ・コインロッカーズは「コロナ禍で思ったような活動ができず、それぞれのメンバーの将来やこの先のグループの未来などを総合的に判断し、活動を終了、解散させて頂きます」としている。コロナ禍のせいにしてはいるが、実際のところコンセプト自体が行き当たりばったりだったと言えよう。構造上メンバー間が仲良くしづらい環境でもあり、CDの売上枚数は秋元康のネームバリューを掲げたグループとしては以下のように大爆死とも言えるほど少なかった。握手券ミーグリ商法を使わないとこれほど売上枚数は少なくなるのかというワーナーが示してくれた教訓だ。

■ザ・コインロッカーズ作品のCD売上枚数

#発売日作品オリコン初週順位
1stシングル2019/6/19憂鬱な空が好きなんだ5,363枚16位
2ndシングル2020/5/27僕はしあわせなのか?4,458枚8位
1stアルバム2021/3/24青春とバンドは、楽しくメンドクサイ5,852枚18位
ミニアルバム2021/12/8ステージ4,234枚12位

コインロッカーズはアイドルグループのカテゴリーではなくガールズバンドなので例外だが、要するにテレビなどの媒体とのコラボからスタートするグループは、そもそも数年で解散することを前提として始めている可能性が高い。確かにコロナ禍という想定外の事態もあったが、それもある意味では解散する理由として都合よく機能したとも言える。

一方で、そういったメディアとのコラボとして始まっていないグループは解散しにくい傾向にある。特にNGT48などは山口真帆騒動であれだけバッシングを受けたにも関わらず、むろん勢いは落ちたものの未だにグループとしては存続しているし、内部崩壊しかけた欅坂46も櫻坂46として再編して継続している。それは資本が他社と混淆していないため各社双方納得の決議が不要で、事務所やレーベルとメンバー本人たちさえ継続すると決断すればグループは解散しなくてもいいわけである。

AKB48が始まった頃は何もない手探り状態だったためおニャン子クラブをプロデュースした経験を持つ秋元康が絶対的な権力を握っていたが、グループが増えすぎた現在ではアイドル運営のノウハウを各事務所も蓄積してきており、秋元康はあくまで各グループから依頼されたものに対してアドバイスや歌詞の執筆をしているのみの状態であり、総合プロデューサーの一存で即刻解散となることはなくなったと言える。

それゆえマスメディアとの共同プロジェクトではないAKB48グループ、坂道シリーズの場合は運営サイドが「もうあかん、資金が底ついた」と言ったり、メンバー全員がボイコットして「もう無理!」とでも言わない限り問題ない。ふたたび2020年以上のパンデミックが起きてロックダウンとなったり、日本国内が戦場となる戦争でも起きてCDの売上枚数やライブの動員が突然想定の半分以下レベルまで急減しなければ、そう簡単に資金がショートすることはないので短期で解散する可能性は低いと想定される。

現につんく♂が総合プロデューサーを退いたモーニング娘。は28年も続いているという前例があるので、AKB48や乃木坂46も秋元康が総合プロデュースや作詞を辞めたとしてもグループ自体の存続は可能だと言える。実際、櫻坂46の松田里奈と森田ひかるが歌っているポケモンの「ピッカーン!」という曲は秋元康の作詞ではないが大好評なので、AKB48グループや坂道シリーズが必ずしも秋元康の作詞である必要は事実上ない。

僕が見たかった青空、WHITE SCORPION、Rain Treeの場合は今後もし新メンバーオーディションをせず若返りをしない方針で行く場合、現メンバーが高齢化したときにどうなるかは今のところ分からない。ももクロや男性アイドルのように高齢化して結婚しても現役でやっていくには少数精鋭である必要があるだろう。さすがにお婆ちゃんだらけの大人数グループは見ていられなくないか?

僕青は現メンバーをスターティングメンバーと表現しているので、そのうち2期生を募集する可能性は高いと思われるが、IDOL3.0系はイコノイジョイやももクロのように新メンバーを入れず現メンバーを貫き、運営がオーディションを開催するとしても新グループを作る方向となる可能性が高いだろう。とはいえこれら3組はまだ始まって間もないグループなので、運営サイドとしてもどうするかの方針はおそらくまだ定まっていない。

バズウェーブ合同会社に所属するソニーミュージック×アニプレックスの22/7については2019年と2022年に新メンバーが加わっているので、当面は補充しながら存続していく方向で行くようだ。運営母体が強いのでグループはもう8年目に入っている。

■22/7作品のCD売上枚数

#発売日作品オリコン初週順位
1stシングル2017/9/20僕は存在していなかった5,800枚(初年)10位
2ndシングル2018/4/11シャンプーの匂いがした1万2,800枚(初年)8位
3rdシングル2018/8/22理解者1万7,400枚(初年)14位
4thシングル2019/8/21何もしてあげられない2万9,649枚4位
5thシングル2020/2/26ムズイ3万4,352枚2位
6thシングル2020/9/30風は吹いてるか?5万4,140枚2位
7thシングル2021/2/24僕が持ってるものなら7万3,415枚2位
1stアルバム2021/7/1411という名の永遠の素数5万2,334枚2位
8thシングル2021/11/24覚醒5万9,306枚2位
9thシングル2022/7/27曇り空の向こうは晴れている5万8,582枚2位
10thシングル2023/1/11神様だって決められない5万9,425枚2位
11thシングル2023/5/24僕は今夜、出て行く6万8,950枚2位
2ndアルバム2023/11/22旅人算3万3,534枚3位
12thシングル2024/5/1後でわかること3万7,801枚2位
13thシングル2024/10/30YESとNOの間に4万9,544枚3位
14thシングル2024/2/26ロックは死なない3万2,485枚4位